
東海大学付属浦安高等学校・中等部には、理科や数学が好きな生徒が放課後に実験・観察や校外学習を通じて体験・探究を深める教育プログラム「サイエンスクラス」があります。同プログラムの体験授業の1コマとして、食物アレルゲン検査をテーマにした出張授業を実施しました(2025年12月9日)。
サイエンスクラスの詳細はこちら: https://www.urayasu.tokai.ed.jp/seniorhigh/guidance
目次
授業のポイント
講義では、食物アレルギーが重篤化するリスクがあること、患者が安全に食品を選べるよう表示制度が整備されていること、そして、食品企業ではアレルゲン管理を徹底し、表示対象となる微量レベル(10 ppm)でも適切に管理するために、専用の検査キットが使用されていることを紹介しました。キットには、公定法として用いられるELISA法のキットに加え、現場で迅速に確認できるイムノクロマト法の簡易キットがあり、当社のアレルゲン検査キット「ナノトラップProⅡ」を使用して理解を深めました。

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生徒の皆さんの反応と学び
- 原材料にアレルゲンが入っている場合、必ず表示することは知っていましたが、特定原材料に準ずるものに関しては、表示を義務付けているわけではないことを初めて知りました。(高1)
- 特定原材料に準ずるものの一つに、私のアレルギーのアレルゲンに当てはまる「やまいも」が含まれていることを知りました。これからも表示をしっかりと確認して避けることを覚えます。(高1)
- アレルギー表示がなかった時代に、アレルギーを持って生まれていたら、食事で死に至る可能性があることに恐怖を覚えました。(高3)
実習の様子
3~4人のグループで、ビスケットに卵が混入していないかを「ナノトラップProⅡ卵」で検査。砕いたビスケットに抽出液を加えて混和・ろ過し、上清を希釈してテストスティックに滴下。15分後に判定ラインの有無を確認しました。
砕いたビスケットに、キット添付の抽出液を入れています。
ろ過をして、上清を検査に使用します。
手前のテストスティックに検体を滴下。15分後に判定です。
各グループには、どのビスケットか分からないように卵不使用のビスケットも混ぜて配布しました。判定ラインが出ないケースは検査の失敗ではなく、陰性(卵不使用)である可能性を自ら確かめる良い機会としました。操作の丁寧さが、正しい結果を得るために必要であることも体感できました。

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生徒の皆さんの反応と学び
- 専用の機械を使わなくてもできることに驚きました。結果は成功で、結果が出るまでの過程を見ているのも楽しかったです。(高1)
- 様々な器具を使って抽出したりする様子がとても面白かったです。(高1)
- すべて手動で実験を行って、専用の機器が無くても正しい結果が出せることに驚きました。(高3)
生徒の皆さんからの反響

- アレルギーに苦しんでいる人のことや、困っている人のことを考えるきっかけになりました。これからはアレルギーを持っている人への理解と勉強もしていきたいです。(中3)
- 今回学んだことは、アレルギー検査のしかた・なぜ必要なのかです。検査のしかたを聞いているときはとてもワクワクして楽しかったです。なぜ必要なのかは、人の命にかかわることだと知ったときは「大切なんだな」と思いました。(中1)
- 僕が一番面白かったのはナノトラップProⅡを使ったアレルギーについての実験です。実験をやっていく中で、アレルギーについて興味が出てきました。大人になったらアレルギーに関わるような仕事をしてみたいです。(中1)
おわりに
実習を通じて、アレルギー表示の信頼性や企業の品質保証に、科学がどう貢献しているかを実感してもらえたと思います。
授業中や後日いただいたお手紙で、「アレルギーに興味がわいた」「機械がなくてもできる検査に驚いた」と、前向きな声が多数寄せられました。この授業で学んだことが、参加したサイエンスクラスの皆さんの探究の一歩を後押しすることを願っています。
食物アレルギー表示について、もっと詳しく知りたい場合は
『我が国の食物アレルギー表示のリスクアナリシスと展望』の記事を、ぜひご覧ください。
実習担当:㈱森永生科学研究所 学術担当 東畑有希
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